J2第3節アルビレックス新潟VSレノファ山口の話題はこちら
- こうずてぃーびー

- 2022年3月5日
- 読了時間: 6分
プレビュー
生配信
レビュー
ポイントは3点
・先制されないと本気にならない厨二病メンタル問題
・決定力不足問題
・高がいない場合のアンカーシステムの不完全性
・先制されないと本気にならない厨二病メンタル問題
仙台戦は0-0でドロー。
大宮戦は2点を追う形で追いついて2-2のドロー
山口戦も1点を追う形で追いついての1-1のドロー
現状、3試合終わって一回も先制できた試合がありません。
去年もそうでしたが、先制すればほぼ負けなかったアルビです。先制された試合をひっくり返して勝ったのはやはり先制して勝利した試合と比べると差がありました。
去年も一昨年も言ってきましたが、メンタルの問題は結構課題です。是永前社長がメンタルコーチを考えていますとツイートしたことが以前ありましたが、勝ち切れない、追いつかれる、先制されるなど、内容とは裏腹に結果では後手を踏むことが多いです。
去年の後半戦で幾度と見られた課題が既に2022年シーズン開幕時から発生しているのはいただけません。
では逆になぜ追いつけるのか?
実際先制された大宮戦、山口戦ともに攻撃のアクセルとなったのは本間至恩選手ただ一人です。彼の気迫とチャレンジが同点弾を生みました。
(もちろん他の攻撃の選手も連動しての得点ですが気迫と言う意味で)
ではなぜ前へのチャレンジが前半からできないのでしょうか?
新潟のスタイルはディフェンスラインからボールをつないでチャンスをうかがうものです。
敵チームは新潟対策としてハイプレスに来て、ディフェンスラインのビルドアップを崩してショートカウンターを狙うか、自陣ゴール前および中央の守備を厚くして、サイド攻撃やミドルシュートに終始させ決定的な場面を減らし、「ボールを回させている」状態に持って行く、この2択がメインです。
前者で来られた場合は判断を柔軟にして、ロングボールを織り交ぜながらプレスをかいくぐるなど(ボールの落下点とセカンドボールがカギですが)、後者の場合はまさに至恩のように個で打開するか、ワンツーで抜け出すなど素早い攻めで相手の嫌がるプレートポジションを取ることが求められます。
ここ数試合、特に失点するまではどうしても安全に行こうという意識が大きく、チャレンジではなく一旦ボールを戻して組みなおし、戻した先を狙われて逆にピンチなど消極的なプレーがかえって安全なプレーではなくなっている場面も見られます。
解決するためにはやはり2回に1回は成功するつもりで突破を試みるか、突破したり攻め込むという判断に至りやすい味方のポジショニングなどいくらか手立てはあるはずですが最終的には判断する強いメンタリティーになってくるかと思います。
もう背水の陣であるという気概をもってプレーできるか?
ここが何より今のアルビには必要かもしれません。
・攻撃陣の決定力不足問題に関して
FW陣に関しての動画内でも触れましたが、3試合終えて3得点。それに絡んだ選手は本間至恩、高木善朗、伊藤遼太郎、イッペイシノヅカだけなんですよね。FWの選手はゴールもアシストも絡んでいないわけです。
決定的なチャンスは何度も作れていますが、相手GKのスーパーセーブに阻まられたり、シュートが相手DFにブロックされたりなどで得点にいたらず勝利を掴めていない状態です。
これはチャンスの回数をより増やすというのも対応としては求められますが、より判断の質やプレーの質を上げるということが大事になってきます。
相手のGKがどうやってもセーブできない状況を作るためにはどうすればいいか?
相手DFにブロックされない位置取り、シュートのタイミングをずらすなどもっとできないか?
よりゴール前でのプレーを増やすためにワンタッチでのハーフスペースへの侵入ができないか?
などなど…。そこは監督や選手の方がプロですから策は考えているはずです。それを実行するのが難しいわけです。頭ではわかってても実際のプレーに反映させるのはとても難しいはずです。
しかしながらそもそも論、エリアへの侵入回数などもっとあってもいいはずです。それはすなわち相手エリア内への侵入をチャレンジする回数がまだまだ少ないわけです。
DFに阻まれてしまうと一度バックパスで後方から立て直し…。この繰り返しでは相手は困りません。
2回に1回でも突破を許してしまうほうが相手が嫌がるのは明らかです。
チャレンジするメンタル。ここがポイントかなと思います。至恩が2節3節で得点に絡んだのもDF複数を抱えても突破したチャレンジがきっかけです。
もっともっとそういうチャレンジを増やすことが「より攻撃的に」というスローガンに見合うプレーになるのではないかと思うわけです。
・高がいない場合のアンカーシステムの不完全性
仙台戦で初披露された新潟の新システム4-1-2-3。「より攻撃的に」というスローガンのもと、ボランチを2人から1人にし、前線に割く人数を増やしたという簡単な見方ができます。
当然、2人から1人に変わったので通称アンカーと呼ばれるワンボランチの選手に求められるタスクは多くなります。
攻守の要として、パスの供給、ボールの刈り取り、守備のカバーリング、攻撃への顔出しなど多岐に渡りますが、高宇洋選手は仙台戦で見事な活躍をし、ワンボランチを機能させました。
続く2戦目では島田がワンボランチで起用。大車輪の活躍をした高はベンチスタートとなりました。
島田もパスの供給は持ち味でもあるので及第点の活躍でしたがボール奪取はファールや遅れる場面が多く、またポジショニングが遅れたのと相手のハイプレスが重なりビルドアップも思うように参加できずという場面も見られました。
攻撃参加もあるにはあったものの、高ほどではなく、守備のカバーリングも長谷川の右サイドはうまく処理しきれていないなど課題が山積しました。
そこで迎えた第3戦の山口戦では高がスタメンに返り咲き。
ただ、仙台よりもメリハリのある前線からのプレスを山口が仕掛けてきたことで若干浮足立ちます。
高の両脇を狙う山口への対応で仙台戦ほど持ち味を発揮できていなかった印象があります。
とはいえ、及第点の働きはしているわけですが。
ワンボランチへのシステムの可変はアルベルト監督時代にも試合途中でチャレンジしたことが何度かあります。
4-1-4-1と呼ばれる形です。
攻めなければいけない場面でこのシステムを起用することが多かったですが、思うような結果が出なかった印象があります。
高ですら対策されたら十分にこなせない現状のワンボランチシステムは不完全なのではないか?という見方ができます。
もちろんボランチ1人の責任ではありません。成立するためにはインサイドハーフやサイドバックの選手が積極的にカバーしあい、良い距離感でプレーすることと、適切な判断をすることが大事になってきます。
とはいえ、そもそも論、去年の序盤に結果が出ていた2ボランチ型の方がバランスはとりやすいのは間違いなく。去年の後半に対策されてずるずる後ろでボール回しに終始するということはワンボランチにしたから強制的に解決するわけでもないというのはここ3戦で見えてきました。
現状のシステムを継続するのであればボランチの周りの選手の関わり方をブラッシュアップする必要がありますし、4-2-3-1に戻すのであれば、攻撃参加に厚みをつける決まり事などが必要かもしれません。


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