J2第10節アルビレックス新潟vsファジアーノ岡山の話題はこちら
- こうずてぃーびー
- 2022年4月17日
- 読了時間: 5分
更新日:2022年5月16日
試合前プレビュー
試合後レビュー
岡山戦振り返り
ポイントは3点
・右サイドの守備問題
・GKの神セーブで勝ち点は変わる
・セカンドボール重要
◆右サイドの守備問題
長谷川選手出場時の右サイドの守備に関しては以前からこのチャンネルでは取り上げていたが、岡山戦は相手の木村選手が好調というのも重なり何度も新潟の右サイドが崩され、岡山がチャンスメイクしていたのは事実である。
長谷川選手の持ち味は攻守に渡っての運動量と積極的な攻撃参加とクロスだと思っている。なので守備のタスクが増えれば増えるほどその長所を生かす場面は少なくなってしまうわけである。
岡山戦ではまさにそのような展開になってしまった。クロスの本数も少ないということはそれだけサイドを駆け上がるシーンが少なかったことと直結する。
これは岡山が意図的に新潟の右サイドを狙ったのか、新潟側の右サイドの攻撃があまり活性化しなかったのか、要因は決めかねる部分がある。
決して伊藤、高木と連携で悪い部分があるかというとそうとも言い切れないが、良かったか?と言われるとそうでもない。前線の谷口も含めて攻撃時のポジショニングや連動性は藤原選手出場時ほど練度が上がっていないのは確かである。
守備では高選手のカバーリングも遅れる場面が目立った。これは連続出場が続いていることによる疲労からプレー精度が落ちているのかと思ったが、70分に藤原が投入されてからは守備の連動性が上がり、高選手のカバーリングもハマった場面も見られたので体力面と言うよりも連携面に課題があるのだろうと感じた。
攻撃面でもそうだが、長谷川選手のプレー、ポジショニングだけでなく周囲のサポートも不十分であるのが総合的に右サイドが崩壊した要因だと見ている。
藤原選手だと安定感があるのは藤原選手の個の質の部分ももちろんあるが、やはり去年ほぼ通年で右SBとして出場し、周りの選手との連携の練度が上がっていることも大きく影響しているはずである。70分より後と、70分より前ではやはり違いを感じた。
周囲との練度と個のクオリティアップ以外に何か手が打てないか?松橋監督に期待したい。
ここが手腕の見せ所である。
アンカーの両脇を突かれてちぐはぐになった時はダブルボランチに戻し復調させ。
セットプレーからの得点が少ない時は専門のコーチにデザインさせ得点を奪った。
決定力に関しては谷口が決めきる場面が増えているが、やはりここは慢性的に解決しづらい難易度の高い課題なので引き続き継続課題。
そこに加えての右サイドの守備である。新潟はクロスからの失点が多い。これは右サイドだけの問題でもなく左サイドでも言えるが、印象的にはやはり右サイドを崩されてのシーンが目立つ。
相手チームの左サイドに強力な選手が多かったこともあるが(岡山の木村選手、山口の沼田選手、千葉の末吉選手、大宮の柴山選手、秋田の茂選手、甲府の長谷川選手などなど)、それにしてもである。
次節、長崎は左サイドバックに売り出し中の若手、加藤聖がおり、トップには都倉とエジガルがいる。課題を解決できるか?見どころでもある。
◆GKの神セーブで勝ち点は変わる
小島選手のビッグセーブでドローまで持って行けたと言ってもいい岡山戦。
以前もGKの質で年間勝ち点10は変わるという動画を出しましたが、やはりこういう負けてたかもしれない試合で勝ち点1を拾い、相手に勝ち点2を取りこぼさせたというのが長いシーズンでは効いてきます。
今年の小島選手は一味違います。
熊本戦でもビッグセーブ連発で勝利に貢献しましたが、岡山戦でも好セーブ連発。
2020年に加入した当時もこのようなビッグプレーは目立っていましたが去年ケガでコンディションがあがらず不調。それを踏まえると2020年以上の出来にあるとみてよさそうです。
元々は東京五輪代表候補に名を連ねる逸材。
大分では高木の壁を越えられなかったですが、実力は確か。
加えて、J2では特筆すべき足元の技術があることも彼の魅力です。
パス数はここ2試合で40本超え。
これはフィールドプレーヤー並と言っていいです。
それだけ新潟のディフェンスラインからのビルドアップに貢献しており、失点につながるミスも無いのは評価されていいものです。
しかし、そういうボールに触る場面が多いので、フィードがズレたりすると目立つのも事実。
ただ、一般的なGKと比べて3倍以上もボールタッチが多いと考えれば許容範囲内だと思います。
今年、小島がこの調子でプレーし続けられればかなり昇格への期待度は上がります。
実際今の上位チームはどこもGKのクオリティが高いチームが多いです。
横浜FCは言わずもがなのブローダーセン。群馬の櫛引もスーパーな選手です。
町田の福井選手も去年より調子を上げている。
やはりGK次第で大きく勝ち点に影響します。
長崎はエジガル、都倉、クリスティアーノと強力な攻撃陣が相手です。小島の活躍は欠かせません。期待しましょう。
◆セカンドボールの重要性
岡山戦ではセカンドボールがことごとく岡山側に流れた印象があります。
実際枠内シュート1の新潟に対して枠内シュート6の岡山。支配率では61%の新潟に対して39%の岡山。
相手陣内でのセカンドアタックが多いことと、相手陣内で攻め込んでいることがシュート数の差とボール支配率からわかります。
新潟の右サイドがたびたび破られた一方で、小島のビッグセーブ連発に助けられた試合だったわけですが、セカンドボールをもっと新潟が拾えていれば多少は展開を引き戻せたのではないか?と感じる部分がありました。
松橋監督は試合前のインタビューで「我々のスタイルを突き通す」という発言がありましたが、ボールを握ることはできている。一方で攻撃は思うようにいきませんでした。特に前半20分以降は長い間。
「より攻撃的に」というスローガンを体現するためにも、個で負けない、球際で負けないという質とメンタルの部分はどのカテゴリーでも求められることになります。
毎回選手を3-4名ターンオーバーで使っていることが、ある意味では連携面のズレなどでの影響が地味にあるのかなと。最近感じています。
体力面と言うより連携面の重要さは、セカンドボールをどちらが支配するか?というところで影響度があります。
個で能力の高い選手が多いので、良い組み合わせ。過去の動画でも触れましたが最適解というものをどう早い段階で見つけ、ローテを組めるか?ここが結構ポイントです。
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